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ビッグガンガンで好評連載中の【薬屋のひとりごと】のネタバレを1話毎に分けてまとめてあります。
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薬屋のひとりごと各話ネタバレへ | ||||
1巻 | 1話 | 2話 | 3話 | 4話 |
2巻 | 5話 | 6話 | 7話 | 8話 |
3巻 | 9話 | 10話 | 11話 | 12話 |
13話 | 14話 | |||
4巻 |
15話 | 16話 | 17話 | 18話 |
19話 | 20話 | 21話 | ||
5巻 |
22話 | 23話 | 24話 | 25話 |
26話 | ||||
6巻 |
27話 | 28話 | 29話 | 30話 |
31話 | 32話 | |||
7巻 | 33話 | 34話 | 35話(前編) | 35話(後編) |
36話(前編) | 36話(中編) | 36話(後編) | 37話 |
【薬屋のひとりごと:1巻】ネタバレ
1話のネタバレ
人攫いにあい、後宮の下女として働く薬師の「猫猫(マオマオ)」。
帝の子を成すための女の園、後宮で猫猫の耳に飛び込んだ『呪い騒動』の噂話。
帝の後継ぎが立て続けに幼くして亡くなっているという。
齢17にして達観していて、好奇心と知識欲旺盛。
そしてほんの少しの正義感。
『大人しく働いてた方がいい…』そう思っていた猫猫だったが、好奇心と少しばかりの正義感に負け、王妃たちにこの『呪い騒動』の原因を匿名で文を出して知らせる。
暫くして、また一人お世継ぎが命を落とす。
「やはり下女である自分には何も出来ないな…」と落ち込んでいた猫猫ら下女に呼び出しがかかる。
颯爽と現れた“女官”はサラサラと紙に何か書くと集められた下女たちにその紙を見せる。
下女の中で文字が読めるのは猫猫だけで、そこに書かれている事が自分に対してだと気づくが、何かミスをして呼ばれたのだと思い、内心ビクビクしながらも「字は読めない」とシラを切り通す。
そして、連れて行かれた先はなんと匿名で文を出したもう一人の王妃「玉葉妃(ギョクヨウヒ)」の部屋だった。
王妃の手にはスヤスヤと眠る健康そうな赤子がいた。
玉葉妃の子どもを救ったことから猫猫は彼女の侍女として働く事になった。
2話のネタバレ
玉葉妃の元で侍女として働く事になった猫猫。
寝台付きの部屋になり随分と出世してしまったなと思いつつ、早速、仕事に慣れるため他の侍女に話しかけるが気を使われてしまう。
侍女たちの様子が何かおかしいと考える猫猫。
「いったい何の仕事を任されるのだろう?」
何か「同情」されている気がすると感づく猫猫に言い渡された次の仕事はなんと妃の『毒味役』。
しかし、猫猫は臆する事なく次々と料理を毒味していく。
幼い頃から実験と称して自分の身体を使って、色々な毒や薬で慣らしていた猫猫は多少の毒ではびくともしないので「この役職は幸運だった。」と毒味をしながら微笑むほど。
そう、彼女は根っからの「狂科学者(マッドサイエンティスト)」だったのだ。
朝晩の食事やお昼のお茶会の毒味役の仕事も卒なくこなす猫猫は「このまま食べてばかりでは家畜の豚になってしまう」と、何か実験でも出来ればとマッドサイエンティストの血が騒ぎ始める。
猫猫の事をただの下女ではないと見抜き、妃の元へ連れて来た“女官”否“宦官(かんがん)”の「壬氏(ジンシ)」は彼女の腕を見込んで猫猫に媚薬の製造を依頼する。
猫猫はずっとやりたかった調薬の仕事を依頼され、高鳴る気持ちを抑えて媚薬作りを引き受ける。
3話のネタバレ
この物語の「もう一人の主人公」とも言える「壬氏(ジンシ)」。
彼の仕事は後宮の管理を担当する宦官。そして、女官たちの試金石でもある。
容姿端麗なその姿から、周りの人々を魅了して止まず、男女問わず彼の美貌には骨抜きになっている。
しかし、猫猫だけは彼の魅力には目もくれず怪訝な表情で彼を見ていた。
そんな彼は最近、猫猫の事が気になって仕方ない様子。
彼女のもつ能力にも興味を示しているが、自分に対する態度も他とは全く違うため、壬氏は猫猫から目が離せなくなっていた。
そして、いよいよ猫猫の媚薬作りが始まる。
壬氏の付き人、「高順(ガオシュン)」に手伝ってもらいながら猫猫が媚薬として作るのはなんと“チョコレート”!
チョコレート作りに取り掛かると、同じ宮で働く侍女たちも一体何を作っているのかと興味津々。
媚薬作りが終わり片付けに入った時、猫猫は余ったチョコレートをパンに浸して戸棚にしまい、洗い物をしに水場へ向かうとそこは薬草天国!
暫く薬草取りに没頭する猫猫が我に返り部屋へ戻ると何だか騒がしい様子。
興味津々だった侍女たちが戸棚にしまったチョコレートパンを食べてしまったのだ。
媚薬の効き目は抜群。侍女たちはあられもない姿で横たわっていた。
媚薬の注意事項を壬氏に伝え、役目を終えたとホッとして部屋を出ようとする猫猫に壬氏は背後からそっと近寄り、礼をするとともに猫猫の首筋に口づけをする。
猫猫は一瞬びっくりするが、自分の手に持っていたチョコレートパンが一つなくなっているのを見て、壬氏はただそれが食べたかっただけだと思うのであった。
4話のネタバレ
後宮でまた新たな噂話が流れている。
それは、月夜の晩、城壁の上で女の霊が踊っているというもの。
その噂は猫猫の耳にも届く。
最初はただの怪談話と思う猫猫であったが、壬氏から「夢遊病だったら」と言われ猫猫の好奇心が思わず反応してしまう。
「薬の事以外は専門外だから」と言って何とか壬氏を振り払おうとする猫猫であったが、粘着質な彼に押されて幽霊騒動の解決に力を貸す事になった。
壬氏の付き人高順と夜の後宮を見回っていると城壁の上で踊っていたのは「月下の芙蓉」と呼ぶに相応しい美しさを秘めた、まもなく武官に下賜される芙蓉妃であった。
猫猫は昔、妓楼であった出来事を玉葉妃と壬氏に語る。
そこにいた夢遊病患者は身請け話が心の負担となり徘徊が始まり、薬や香を配合したがどれも気休め程度であったことを伝える。
壬氏はまだ何か隠してることがあるのでは?と猫猫にしつこく聞くがその場はグッと堪えた。
その様子を見た玉葉妃は猫猫がまだ何か知っていると確信し、そっと猫猫に尋ねる。すると猫猫はもう一人の妓女の話を始める。
その妓女は身請けが決まった後、やはり徘徊を始めたと言う、病がある女は要らないと言われ最初の身請けが破談になると、病があっても構わないからと2度目の身請けは半額で楼主は引き受ける。しかしそれは妓女と身請け人が仕組んだ詐欺だった。
芙蓉妃には一緒になりたい武漢が居たが、武漢には姫を迎え入れる武勲が足りなかった。
そのうち後宮に入れられてしまった姫は清廉潔白な純潔を守るため、病のフリをしているのではと猫猫は語った。
【薬屋のひとりごと:2巻】ネタバレ
5話のネタバレ
今回の猫猫の仕事は帝からの勅命。
東宮を亡くされた後、そのまま床に伏せている水晶宮「梨花妃(リファヒ)」の病を治す事。
猫猫は梨花妃の為に解毒作用のある食事を用意するが、妃の侍女たちは「こんなものは食べさせられない」と邪険に扱う。
困っていた猫猫の元に現れたのは壬氏だった。
壬氏が侍女たちに一言話しかけただけで猫猫は妃の部屋へ入れてもらえた。
負に落ちない猫猫であったが、すぐに梨花妃の容態を観察する。
妃の頬に触れた猫猫は使用禁止になったハズの白粉がまだ使われている事に気づく。
妃に化粧を施していた侍女は「その白粉が一番綺麗に見えるから」と悪びれた様子もなく話す。
猫猫は「そうか」と一言だけ発すると女の頬を思い切り張り倒した。
騒ぐ侍女たちを他所目に猫猫は「莫迦に折檻するだけだよ」と言い放ち厳しい猛攻撃が始まる。
それは白粉の毒がどれだけ怖いものなのかを理解していない侍女たちに解らせるためであった。
しかし、タガの外れた猫猫はその一部始終を壬氏が見ていた事はすっかり忘れており、我に返ると青くなるのだった。
その後、猫猫は梨花妃が回復するまで侍女たちと共に看病にあたるのだった。
二ヶ月程看病を続けると妃は散歩が出来るまでに回復した。
そんなある日、妃から「私はもう子どもは作れないのか」と質問される。
猫猫は試してみるしかないと答えるが、妃は再び帝からの寵愛が受けられるか心配だと言う。
そこで猫猫は昔、遊郭のお姉様方から教わった“秘術”を妃に伝授した。
その豊満な胸を使って帝を魅了すれば良いと耳打ちするのであった。
6話のネタバレ
後宮はなにやら皆、いそいそと忙しない感じになっている。それは「園遊会」が開催されるためであった。
園遊会とは宮廷の庭園にお偉い方が集い、様々な出し物や食事が振る舞われる会の事であった。
「官が挨拶にくるから笑顔を振りまいて」と侍女頭に言われ、猫猫は壬氏の喜ぶ顔が目に浮かび、始まる前から嫌気が差していた。
侍女頭の話だと、園遊会は宮廷の無駄に広い庭園で行われると聞き、猫猫は寒さ対策として生姜と蜜柑の飴。
そして肌着にカイロ用ポケットを作るなどの内職をして忙しいままに当日を迎える。
当日、最後の仕上げと玉葉妃は侍女たちを綺麗に飾り立てる。
猫猫は首飾りを着けられるとともに侍女たちに拘束された。
「お化粧しましょう」とムリやり顔を拭かれると顔にあったソバカスが見る見る消えてゆく。
そう、ソバカス顔こそが化粧済みの顔だったのだ。
壬氏は何故そんな事をしていたのかと尋ねた。
花街育ちの猫猫は「路地裏に連れ込まれないため」だと言った。
チビで痩せすぎの醜女ならばそうそう暴漢に狙われることもないと考えたからだった。
その話を聞いた壬氏は国の管理が行き届いていない事に申し訳なく思い、去り際に猫猫の頭に簪を刺して行くのであった。
しかし、壬氏の表情はただの謝罪というよりは彼女に好意を抱いているようだった。
男物の簪を刺して行くという事には何か特別な意味がありそうだが猫猫は何も知らずに、園遊会に参加するのであった。
7話のネタバレ
いよいよ園遊会が幕を開ける。
とくに仕事のない侍女たちは園遊会に集まる後宮の人間関係を猫猫に教え始める。
后の居ない帝はその席に正一品の上級妃である四夫人「玉葉妃」「梨花妃」「里樹妃」「阿多妃」を呼ぶ。その妃らの侍女たちも一堂に会すので、侍女同士の争いも絶えないとの事らしい。
しかし、猫猫にとってはそれは大した事ではなく「猫猫流」のやり方で難なく蹴散らすのであった。
更に「里樹妃」と「阿多妃」の関係についても侍女たちは語り始める。
四夫人の中で一番若い里樹妃と一番年上の阿多妃は後宮では珍しい“嫁姑”の関係だと言う。
しかも、姑は若い里樹妃の方。どうやら先帝には幼女趣味があったらしい。
そんな話を聞いた後、猫猫は里樹妃本人とすれ違う。
猫猫は自分の知識から里樹妃の装いに違和感を感じるが、幼いが故の事だろうと思う事にした。
休憩時間になると辺りが賑わい始める。
官たちが優秀な人材を求めて勧誘に来ている為だった。
自分には関係がないと思っていた猫猫だったが、一人の武官から簪を渡される。
猫猫が受け取ると人懐こい笑顔を浮かべ「李白」と名乗って去っていった。
休憩が終わり宴が再開されると、猫猫は毒味役として宴会の席にいた。
他の侍女たちが食事に口を付けるのを躊躇う中、猫猫はいつも通りに黙々と毒味を行う。
そんな猫猫の姿はとても異様で官たちも猫猫の毒味に注目していた。
そんな猫猫の前にスープが出される。
彼女は臆する事なく毒味を行うが、スープを口にした猫猫はうっとりとした表情で息を漏らす。
そして放った言葉は毒ですという一言だった
8話のネタバレ
毒味をしたスープに毒が入っていると言った猫猫はそそくさと席を立ち水場へ向かった。
宴席の外から監視をしていた壬氏は直ぐ猫猫の元へ駆け寄ると、彼女を医務室に連れて行こうと手を引いた。
普段口数の少ない猫猫は毒を喰らい少しハイな状態。
壬氏に向かってキラキラとした眼差しで「残りのスープも飲みたい」と言うほどであった。
そんな状態ではあるが猫猫は宴席での不審な動きも見逃してはいなかった。
医務室へ行くのなら里樹妃と毒味役の侍女も呼んでほしいと頼んだのだ。
壬氏に呼ばれたと思った里樹妃は嬉しそうな表情でやって来た。
呼んだのは私ではなくこちらの侍女だと言うと里樹妃は怪訝な顔をするが、猫猫はお構いなしに妃の腕を掴むと着物を捲り上げた。
食べられないのは魚介なのかと問う猫猫に妃は目を伏せた。
所謂“食物アレルギー”だ。
猫猫は里樹妃が魚のなますを食べる時、震えながら食べているのを見ていたのであった。
更に本来なら毒味役をしていた侍女が把握している筈が、里樹妃が魚のなますを食べている様を見てほくそ笑む姿も猫猫は見逃してはいなかった。
ここから「猫猫流」の制裁が始まる。
猫猫はアレルギーがどれ程怖いものなのかを語り出す。
壬氏は今回の騒動で里樹妃が狙われていると気づく事になった。
【薬屋のひとりごと:3巻】ネタバレ
9話のネタバレ
猫猫は目を覚ますといつもと違う部屋にいた。
玉葉妃付きの侍女たちに押されいつもよりゆっくりと休んでいたのだ。
支度をすませ玉葉妃の元へ仕事はないかと尋ねると、高順が猫猫に用事があると朝から来ていた。
高順は壬氏の命令で昨日、玉葉妃に振る舞われるはずだったスープを器ごと持ってきていた。
高順がその器に触れていない事を確認すると猫猫は綿と粉と筆を用意した。
すると猫猫は銀の器についた指紋を鑑識さながらのテクニックで浮き出させる。その器についた指紋から4人がそれに触ったと推理した。
スープをよそった者、配膳した者、里樹妃の毒味役、そして器の縁を触った誰か。
何故、里樹妃の毒味役が器に触れたのかと高順が尋ねると、それは里樹妃へ対する明確な悪意をもった『いじめ』だと猫猫は言った。
園遊会の日、妃が着ていた衣装についても語る。
本来なら他の妃と被るような衣装は選ばない筈が、その様な衣装を着ていたと言う事は、侍女たちが里樹妃をそそのかしたからだろうと猫猫は言った。
里樹妃は幼さ故に侍女たちを信じて従うしかなかったのだろうと。
高順は猫猫から聞いた推理を壬氏に報告しにきた。
壬氏は高順の前では素が出るようで、疲れ果ていつもの輝きはまるでない。
園遊会で起きた事件のせいでまだ着替えすら出来ない状態だという壬氏の髪には見慣れぬ簪があった。
どうやらそれは壬氏の身分を示す大事な簪らしい。
10話のネタバレ
猫猫は以前下女として働いていた時の仲間「小蘭」と話をしていた。
情報通な小蘭は園遊会での毒殺騒ぎも既に知っていた。
更に小蘭は園遊会で“簪”を貰ったかどうかも聞いてきた。
どうやら園遊会で貰う簪には色々な意味がある様だ。
男子禁制の後宮では、外の男性は女官に会いに来られない。
その代わり特別な許可があれば外から中の女官を呼び出す事も可能だという。
それが今回得た簪の意味だった。
逆にこの簪を使えば侍女の方から呼びかける事も可能との事。
それを聞いた猫猫はとある策を思いつく。
猫猫が簪を使って呼び出したのは李白だった。
知らせを受け取った李白は「義理で渡しただけなのに、どう断ろうか」と悩みながら後宮に向かう。
猫猫は李白を前にすると「実家に帰りたい」と申し出た。
李白は明らかにイライラとしながら「俺の事をタダで利用する気か?」と猫猫に迫った。
しかし、猫猫がこれに対する策を講じていないわけがない。
猫猫は李白の前に3つの木簡を差し出した。それは高級妓楼の紹介状だった。
李白は信じられない様子で話を受けるか否か迷っていると、猫猫は続けて『李白以外にも頼るあてがある』ことを示すため他の簪もチラつかせた。
猫猫の交渉に負けた李白は今回の里帰りに協力する事にした。
しかしどうやら簪にはまだ他の意味もあるようで、また一悶着ある予感を漂わせる。
11話のネタバレ
猫猫は李白と共に馬車で花街に向かっていた。
李白は鼻歌混じりでご機嫌な様子。
それもそのはず、猫猫が紹介してくれた妓女は市民からも憧れを抱かれる程の雲の上のアイドル級。
中級から最上級の妓女が揃っているのが猫猫の故郷でもある老舗楼閣の「緑青館(ロクショウカン)」だ。
そして、里帰りした猫猫の腹に、出会い頭「バカ娘」と怒鳴り一発食らわせたのが、その緑青館の店主の「やり手婆」だった。
やり手婆は李白を品定めすると最高級妓女「白鈴(パイリン)」を充てがえた。
猫猫は李白との約束を果たし、本当の実家とよべる養父であり薬の師匠でもある「おやじ」の家へ帰る。
連れ去られ後宮に売られるも、やっと家に帰れたとホッとしていた猫猫であったが、そう簡単に休ませては貰えない。
翌朝、家の戸を激しく叩く音がすると妓女見習いの禿が慌てた様子で猫猫の手を引いて走り出した。
連れて行かれた妓楼では異様な臭いが漂う部屋で、妓女とその客が倒れていた。
猫猫は即座に毒を吐かせ応急処置をした。
酒瓶が二つ、割れた硝子の器、褥に二色の染み、煙管と藁、そして散らかった煙草の葉。
猫猫はそこからまだ予断は許せぬ状況と言い木簡に指示を書き、畑に薬草取りに行っている、おやじに渡すよう禿に依頼する。
12話のネタバレ
猫猫は治療に必要なものを用意しながらおやじが到着するのを待っていた。
到着が思ったより遅かったのが気になった猫猫だったが、おやじは禿が自分の足が悪いのを気にしてくれたからだと言った。
おやじは現場の状況を一目すると全てを理解した様子で、猫猫に「これは何の毒か分かるか」と尋ねた。おやじは度々こうして猫猫を試すのであった。
猫猫は状況からみるに煙草の葉を使った心中自殺ではないかと推測してみせた。
おやじはその推測も間違ってはいないが、更にもう一つの可能性も示してみせた。
猫猫たちが現場の状況を分析していると、お茶が入ったと相変わらず無愛想な禿が呼びに来た。
店主の部屋へ通されるとやたらと豪華なもてなしをされ、お茶のそばには“麦わら”のストローが置いてあった。
暫くして猫猫は患者の容態を見てくるとおやじに告げ、具合の悪かった男の方の部屋へ行った。
するとそこには今まさに、男に向かって刃物を振りかざす禿の姿があった。
猫猫は必死に抵抗し、なんとか事なきを得るも、今回の事件の違和感を全て知る事になるのだった。
男はこの界隈では有名な豪商の息子で、幾多の女に身請けをほのめかしては捨てるといった事を繰り返す最低な人間だった。
禿の姉もその男の被害者の一人であった。
家路に着く猫猫は今回の事件の事を更に細かく思い出していた。
すると、隠されていた違和感のもう一つの真実に考えは行き着く。
しかし、おやじは「もう終わったこと」と言って猫猫をなだめた。
13話のネタバレ
三日間の里帰りもあっという間に終わり後宮へ帰る支度をする猫猫。
李白は今回の“報酬”に相当ご満悦な様子で今後、緑青館の上客になるであろう事は間違えなかった。
そんなわけで翡翠宮に帰ってきた猫猫だったのだが、壬氏から何やら物凄い圧力的な視線を送られている事に気づく。
気のせいにしたかった猫猫だったが、壬氏は彼女を部屋へ呼ぶと李白との関係を尋ねた。
猫猫は深く考えずに「身元引き受け人」で「対価」を払った事も伝えた。
すると壬氏は耐え切れない様子で手に持っていた湯飲みを落とすのだった。
こぼれたお茶を片付けようと部屋を出ると扉の前には大笑いする玉葉妃と困った顔をする高順、そして侍女頭のお説教が待っていた。
すっかりいじけてしまった壬氏を何とか仕事モードに引き戻そうとする高順。
そんな壬氏の元へまた新たな事件が飛び込む。
後宮のお偉いさんである五十路の「浩然」が酒の席で亡くなったという。
死因は酒の飲み過ぎだろうと言われていたが、壬氏は引っかかるところがあり、猫猫に意見を求めるのであった。
宴席で振る舞われていた酒を猫猫に差し出すと、彼女は早速その酒を口にする。
その酒は甘味のある酒に塩を入れたような変わった味がした。
浩然は少し前から嗜好が突然変わったとの事。
猫猫は酒の残りを飲みつつ、与えられた情報から一つの憶測を導き出すと、壬氏に調べて欲しい事があると告げるのだった。
14話のネタバレ
宴席で亡くなった「浩然」の死因を探ってくれと頼まれた猫猫は調べものが揃ったと言われ、壬氏の元へ訪れていた。
書類に目を通すとやはりと言って浩然が飲んでいた酒瓶の破片についた白い粉を指ですくって舐めた。
驚く壬氏と高順にこれはただの“塩”だと言い、塩は人体に必要なものだが、取り過ぎれば“毒”にもなると説明した。
浩然という男は仕事に対してとても生真面目な性格で、妻と子を病で亡くしてから仕事一筋で酒と甘味だけが彼の楽しみだったという。
そんな真面目な性格が心身に負荷を与え、本人も知らぬうちに塩味が分からなくなる味覚障害にかかっていたのだろうと猫猫は言った。
真面目な性格の人間を毛嫌いするものは多い。
酒の席のちょっとした嫌がらせのつもりで肴で出てきた塩を浩然の酒瓶に誰かが入れたと考えられる。
しかし、味覚に障害があった浩然はその嫌がらせに気づかず普通に酒を飲みつづけた。
それを見た犯人も意地になって酒瓶に乾いて粒が残るほどの塩いれた結果、死に至ったのでしょうと猫猫は語った。
壬氏は助かったと言ってお礼にと猫猫に瓢箪に入った酒をプレゼントした。
普段、感情を抑える猫猫も好きな物の前では年相応に可愛らしく喜ぶ。
さらに続けて思い出したように猫猫に告げる、先日、こんな法案が私のもとに来ていたと。
それは若者が酒に溺れぬよう、酒は二十歳になるまでは禁止するという法案だった。
猫猫はその法案だけは絶対に通さないでください!と必死に壬氏にすがりつくのであった。
【薬屋のひとりごと:4巻】ネタバレ
15話のネタバレ
後宮はまた新たな事件で今日も騒がしかった。
朝方、外の堀に女性の水死体が浮かんでいたという。
亡くなった女は背が高く、固い木靴を履き、片足には包帯、指先は真っ赤。
その装いから女は尚食の下女で昨日まで普通に働いていて、昨夜塀を登り堀に身投げをしたのではと衛兵は報告したが、猫猫はすぐに彼女が一人で塀に登るのは不可能だと言い返した。
何故なら女は“纏足”だったからだ。
城壁は猫猫の身長の4倍程はあり、唯一登れる足がかりは職人用の突起だけ。
纏足の女が一人で登れるものではないと猫猫は言った。
数日後、猫猫は小蘭と話していた。
どうやら今回の件は女の自殺として処理されたらしい。
更に噂好きの小蘭はその女は園遊会で里樹妃に毒を持った犯人だとも言った。
女は柘榴宮「阿多妃」の下女だった為、仕える阿多妃の事を思ってのことだったのかもと続けた。
その翌日、翡翠宮では玉葉妃と里樹妃の「お茶会」が行われた。お茶会は言わば妃同士の腹の探り合いだ。
玉葉妃は里樹妃に柑橘の皮の蜂蜜煮をお茶に出そうとすると、里樹妃の顔が曇った。
どうやら「蜂蜜」も食べれない体質な様子に気づいた猫猫は玉葉妃に耳打ちし、違う物にかえてもらった。
しかし、里樹妃の侍女たちは出された物も食べないなんてとヒソヒソ話しているのを見て猫猫は以前、里樹妃が虐められていると報告した事は間違いではなかったと悟る。
茶会が終わり外へ出ると壬氏が待ち構えていた。
今回の身投げ事件は表向きには終わらせた様に見せたが、壬氏はまだ何か裏があると思い、猫猫に明日から「柘榴宮」に行くようにと命じた。
16話のネタバレ
壬氏に命を受け、柘榴宮「阿多妃」の“手伝い”をしに来た猫猫。
阿多妃という妃は華や豊満さ、愛らしさはないが、無駄なものが削り取られ、その姿には中性的な凛々しさと美しさが際立ち、壬氏とはまた違う魅力で女官たちを魅了して止まない人物だった。
柘榴宮、侍女頭の「風明(フォンミン)」に連れられて猫猫は手伝いを始めた。
風明という女性は人当たりが良く他人をよく見てよく褒める、侍女頭として人を扱う術を心得ている。
そして何より下っ端がやる様な仕事でさえ率先して行う程本人がよく動くのであった。
猫猫はその仕事ぶりを見て、それが妃への忠誠心の強さだとしたら、それは時に毒殺を行う理由にもなり得ると考えた。
猫猫は片付けを手伝っていると、ある部屋で「蜂蜜」の入った壺を沢山見つける。
それは風明の実家が養蜂場である為だった。
一通りの仕事が終わると表は暗くなっていた。
風明は今日は柘榴宮で休むよう猫猫に言うと自分の部屋から夜は冷えるからと言って獣の毛皮を差し出した。
その瞬間、猫猫は風明の部屋に先日投身自殺した女の木靴を見つける。
壬氏の元に“手伝い”の報告に来た猫猫はその事を伝えると壬氏はご褒美だと言って蜂蜜を持って猫猫に悪戯に迫る。
猫猫は必死に抵抗しながらも『蜂蜜』にピンと来る。
高順にお願いして里樹妃に会いに行くと、なぜ蜂蜜が嫌いなのか、それと風明とは面識があるかと聞いた。
猫猫は里樹妃から話を聞いた帰り、更に詳しく調べたいと高順に後宮の記録を記した書物を探して欲しいとお願いした。
そして、そこに書かれていたのは猫猫のよく知る人物の名前だった。
17話のネタバレ
園遊会の毒殺未遂から全ての事が繋がった猫猫はある物を持って風明の元を訪ねた。
部屋に入ると中は整然と片付けられていた。
新年と共に阿多妃は宮を去る事になった為だった。
猫猫は確信を持って風明にこう言った。
「阿多妃はもう子どもが産めないのですね」と。
風明は猫猫には関係ないと話を断ち切ろうとするが、猫猫はその時の出産に立ち会った医官は自分の養父だと説明した。
皇弟の出産と重なったため後回しにされた阿多妃は難産となり子宮を失う。
そして、命掛けで産んだ子も幼くして亡くすことになる。
その赤子の面倒を見ていてのが風明だった。
書物には毒おしろいが原因で子供が死んだ事になっているが、担当医が猫猫の養父だった為、おやじがそれを禁止しない訳がなく、また風明も使用する筈がないと猫猫は語った。
そして、本当の死因も猫猫は突き止めていた。
それは『蜂蜜』だった。
風明は実家が養蜂場である為、蜂蜜の種類によっては毒性があるというのは知っていたが、蜂蜜自体が抵抗力の弱い乳幼児には毒になる事を風明は知らなかった。
親愛する妃のたった一人の子を死なせてしまった風明は責任を感じながらも、死因の本当の原因を知られるのを恐れて、幼い頃蜂蜜で生死を彷徨った里樹妃を阿多妃から遠ざけた。
先帝が崩御し、一度は宮を去った里樹妃が戻って来てしまった為、風明は今回の毒殺を企てたのだった。
猫猫は極刑は免れない風明に対して最後の情けをかけた。
その提案とは二つあった動機を一つにし、阿多妃には最後まで赤子の死因について隠せる様にする案だった。
それがなんの権限もない猫猫に出来る最大限の手助けであった。
18話のネタバレ
風明の処刑も滞りなく終わり、猫猫は投身自殺があった城壁の上で月見をしながら考え事をしていた。
するとそこに翌日後宮を去る阿多妃が現れた。
阿多妃は誰に対してでもなく独白を始める。
猫猫はそれに気づき静かに相づちをうった。
阿多妃は最後に悔しさと悲しさのこもった声で「皆、莫迦だ」と言うと自分を慕う二人の女官の弔いに持ってきた酒を捧げた。
阿多妃が去り暫くして猫猫も下に降りようとしていると、突然声をかけられて猫猫は足を滑らせ声をかけた人物の上へ落ちる。
それは酒に酔った壬氏だった。
直ぐに立ち上がろうとする猫猫を壬氏は後ろから抱きしめて「もう少しだけ温めてくれ」と言って静かに涙するのであった。
翌日、阿多妃は淑妃の証である冠を還すと達成感すら見える堂々とした姿で後宮を去っていく。
天女の様な宦官「壬氏」と青年の様な妃「阿多妃」。
猫猫はこの二人かどことなく似ていると思い始める。
そして昨晩、阿多妃が「息子がこの手からいなくなってから」と言ったことに疑問を持ち、もしほぼ同じ時に生まれた皇弟と妃の子が入れ替わっていたのならと憶測をする。
そうすれば、赤子の入れ替わりに気づかなかったおやじか追放だけではなく肉刑まで受けたこと、皇弟が狭い立場になっていること、潔い阿多妃が後宮にとどまり続けた理由。
それら妃の役目を果たさずして胸を張って去る姿にも全て納得がいくと猫猫は考えたが、なんの根拠もないバカバカしい妄想だと思う事にしたのだった。
19話のネタバレ
風明の処刑後、風明の親族は財産を奪われ、全て肉刑に処された。
犯行は全て風明の一存であるとされ、主である阿多妃に沙汰がなかったのは幸いであった。
そして今、壬氏はある事に頭を悩ませていた。
風明の実家およびその関係者の名簿が壬氏の元にあり、後宮で働いているそこに名のあるものは全て解雇する事になったのだ。
そしてそこには猫猫の名前もあった。
壬氏は自分が命令すれば猫猫を残す事が出来るのはわかっていたが、壬氏にとって猫猫は既にただの玩具ではなくなっていた。
もし、猫猫を無理やり後宮に残したとしても、今回の事を後で知ってしまったら、その時は身分の差以上の溝が深まってしまうのではと壬氏は恐れていた。
一方猫猫も噂好きな小蘭から解雇の話を聞いていた。
猫猫は実家に帰れるのは嬉しいが時期が悪いと思っていた。
そう、李白の遊んだツケがまだ残っているからだ。
もしツケが返しきれなかったら、直ぐに自分か身売りをしなければならないと考えた猫猫は壬氏に解雇にしないでほしいと直談判しに行くのだった。
しかしここで、猫猫の悪い癖が出てしまう。
本当にして欲しい事を口に出して言わなかった為に、壬氏は猫猫が解雇して欲しいのだと思い、二人の思いはすれ違ったまま、猫猫は後宮を去る事になったのだ。
猫猫が去った後、言うまでもなく壬氏ひどく落ち込み、みかねた高順が猫猫を連れ戻すべく、とある策を練るのだった。
20話のネタバレ
花街に戻った猫猫は妓女の格好をさせられていた。
すれ違ったものの直談判したおかげか、退職金ははずんでもらい身売りはせずに済んでいた猫猫だったが、やり手婆はどうしても猫猫を妓女にしたいらしい。
今回は妓楼の外で行われる宴席での仕事だった。どうやら後宮のお偉い方が集まる様で緑青館の三姫もまとめて呼ばれていた。
猫猫は自分は三人の引き立て役に徹しようとせめて客の杯が空かぬよう目配せしていた。
皆が妓女たちに見惚れて宴を楽しむ中、一人どんよりとした空気で俯いている客がいた。
猫猫は他に相手が出来そうな小姐たちもいないと分かり、仕方なく慣れない笑顔をまとい、その客に話しかけに行く。
話しかけても相変わらず下を向き「一人にしてくれ」と言う客の声に聞き覚えがあった猫猫は、その客の顔を覆っていた髪の毛をかき上げるとなんと壬氏であった。
壬氏は猫猫の手を掴もうと手を伸ばすが、猫猫はヒラリと避ける。
「妓女には触れてはいけない規則ですから」と。
心配になった壬氏は猫猫に色々と質問するが猫猫はそんな壬氏の気持ちは梅雨知らず「個人で客はとってません。まだ。」と答える。
更に心配になった壬氏は「なら俺が買ってやろうか」と提案する。
21話のネタバレ
数日前に現れた物好きな宦官は、十分な金子と貴重な薬草を持って花街へやってきた。
契約書に判を押すのに時間はかからなかった。
契約書を見たおやじは一瞬曇った顔をしたが「好きにしない」と笑った。
そして、あっという間にやんごとなき場所への出仕が決まり、猫猫は荷造りを始めていた。
アレもコレもと猫猫に化粧品を持たせようとしているのは妓女の梅梅。
仕事の時に化粧なんかしないと言う猫猫に対して、せっかく良い仕事を貰えたのにそれに見合う人間になろうとは思わないのかと梅梅は言った。
恵まれた立場にいるのだから感謝して生きなさいと言ってくれた梅梅に猫猫も確かに自分は幸運だと悟った。
辺りもすっかり暗くなってから、猫猫は小姐たちから貰った荷物を背負って、おやじの待つ家へと帰ってきた。
持っていこうと準備していた薬の調合道具だが持っていけないと伝えられ、おやじは猫猫を慰めた。
足の悪いおやじのひょこひょこと歩く後ろ姿を見て猫猫は不安と寂しさを感じる。
母親はいない。
けれど、母親のように優しいおやじと、うるさい婆と賑やかな小姐たちならたくさんいる。
猫猫は暫く振りにおやじの側まで布団を寄せると、自分にはいつでも帰って来られる場所があると安心して眠りにつくのだった。
【薬屋のひとりごと:5巻】ネタバレ
22話のネタバレ
猫猫は高順に連れられて次の仕事場を案内されていた。
てっきり後宮に戻ると思っていた猫猫だったが、一度辞めさせた者をそう簡単に戻す事は出来ないとの事で、今度は役所がそろう官たちの職場「外廷勤務」となった。
壬氏は猫猫に何かしらの役所仕事をさせようと試験を受けさせるも、薬以外の事に全く興味を示さない猫猫は試験に落ちてしまった。
仕方なく壬氏直属の下女となる。
壬氏の留守中に掃除をしている猫猫であったが、官女たちはいきなり現れた猫猫に嫉妬心剥き出して迫ってくる。
またこのパターンかと官女たちをあしらう猫猫だったが、その官女たちの中でも一人だけ凛々しい顔立ちで猫猫を睨みつける雰囲気の違う官女がいた。
彼女からは猫猫に対する嫉妬心などは感じず、ただ猫猫がどういう人物なのかを気にしている様子だった。
翌日、猫猫は壬氏の数少ない侍女である「水蓮」の手伝いをしていた。
水蓮は五十路にして壬氏のいる棟を一人で切り盛りしていた。
水蓮の話では何度も新しい侍女は入れてはみたものの、皆、壬氏の色香にやられておかしな行動に出始めるので長く続かなかったという。
猫猫が執務室の掃除をしようとすると、来客中だから後で良いと言われる。
そうして暇な時間が出来ると猫猫は外廷内を散策する。
しかし、散策する場所もなくなってきた猫猫は高順に行ってはいけないと注意された武官の多い方面を見てウロウロとしていた。
すると突然、後頭部にゴツっと鈍い痛みを感じる。
振り向くとそこには鋭い目つきで猫猫の事を睨む官女が立っていた。
23話のネタバレ
壬氏の元で働く猫猫だったが、掃除以外に他に何かするべき事は無いかと考えていると、ある方たちからの推薦で猫猫に是非との仕事の声がかかった。
それは新しい淑妃も含めて上級妃たちへ向けた教育だった。
最初は何故自分にそんな役が回ってきたのかと猫猫は不思議におもいました。
推薦人が梨花妃だと聞いて、以前病床中に花街直伝の“秘術”を伝授した事を思い出します。
そのため、玉葉妃からも推薦された為、断るわけにもいかず、猫猫は講師役を引き受けたのだった。
数日後、緑青館のやり手婆から講義に必要な物が届くと猫猫は引き受けたからには徹底的にやろうと意気込んで妃たちが待つ講堂へ入っていった。
講堂には四人の上級妃がそれぞれに侍女一人を従えて猫猫を待ち構えていた。
猫猫は初めてお目にかかる阿多妃の後釜である「楼蘭妃」を見て格好や振る舞いから後宮の調和を崩せる存在には見えないと思うのだった。
そんな事はさておきと、いよいよ猫猫の花街直伝、門外不出の“秘術”の伝授が始まる。
推薦人の梨花妃と玉葉妃は満足そうな表情で喜んでいたが、一番若い里樹妃にはまだ少し内容が過激だったようで、ぐったりとした様子で帰っていった。
楼蘭妃は特に興味を示すでもなく、最初から最後まで何を考えているのかよく分からない感じで、最後に無言で猫猫を一瞥するとふいっと視線を逸らすのだった。
講堂の外に追いやられた壬氏は中でいったい何が行われているのかと興味津々だった。
猫猫はひとこと、皇帝に感想を伺ってくださいとだけ話した。
24話のネタバレ
猫猫は壬氏に頼まれて反故になった法案が書かれた紙を燃やしにごみ焼き場に向かっていた。
ごみ焼き場の近くには軍部の訓練場や蔵などがあり、猫猫はあまり気乗りしないもののこれも仕事と割り切るのであった。
ごみ焼き場に向かう途中、武官の李白を見かける。
李白も猫猫に気付きなぜ外廷にいるのかと話しかけてきた。
ある程度の経緯を話し終えると猫猫は李白に何か取り込み中だったのではと尋ねる。
李白は倉庫で小火があったと説明すると猫猫の興味センサーに火がついた。
制止する李白の言葉も聞かずに猫猫は倉庫の中まで入っていき、現場の様子を検証し始める。
どうやらその倉庫は小麦粉などを備蓄する食糧庫だったようだ。
更に猫猫は倉庫の床にあるものが落ちている事に気づく。
それは象牙細工で出来た煙管だった。
猫猫は現場の状況からある一つの可能性を検証するべく実験を始めた。
猫猫は蓋に丸い穴を空けた小さな木箱を作るとそこに小麦粉を入れ火種を準備した。
蓋に空けた穴から火種を投げ込むと木箱は木っ端微塵に爆発した。
李白はどうしてこんな事が起きるのかと猫猫に尋ねると、倉庫内に充満した小麦粉などの粉に火が付くと引火して爆発する事があると説明した。
きっと誰かが隠れて一服するのに、倉庫内で煙管に火をつけたのだろうと猫猫は語った。
猫猫は謎が解決するとそそくさと自分の仕事に戻っていった。
仕事が終わり自分の部屋に戻ると倉庫で見つけた象牙の煙管を持ってきてしまった事に気がつく。
上等な物なので磨いて返してあげようと思う猫猫なのだった。
25話のネタバレ
高順は猫猫に古い事件の資料を見せながら相談をしていた。
一週間前それによく似た事件が起きたというのだ。
「河豚のなますを食べた官僚が昏睡状態に陥っている」と高順は言った。
猫猫は「河豚の毒」に好奇心センサーが反応し、高順からの仕事を受ける事にした。
しかし猫猫はすぐに疑問に思った。
河豚の毒が原因ならそれ以上何を調べるのかと。
すると今回の事件の謎の部分を高順は語り始めた。
前回も今回も料理人は河豚を使っていないと言い張っている。
倒れた二人は美食家で河豚や珍味も好んでいたという。
厨房のゴミの中からは河豚の内臓や皮が発見されており、証拠として提出されていた。
しかし、その河豚は前日の料理に使ったもので、倒れた当日には使っていないと無罪を主張したという。
高順は更に料理人がつくる料理の調理書を資料として持ってきた。
その中にある“なます”料理で「海藻」を使っていた事から猫猫は閃き、その家の厨房を見たいと高順に頼む。
厨房の検証にきた猫猫たちが中に入ろうとすると後から慌てて物凄い剣幕でやってきた男がいた。
それはその屋敷の主人の弟だった。
猫猫が棚に置いてある壺に目をつけるとわざと中身が何かと聞きながら、壺を開けて棚に戻す時、中に入っていた「海藻の塩漬け」をそっと拝借した。
その海藻はこの時期は近海では採取出来ない事から、交易で仕入れたのではと推測した。
猫猫の推理通り、やはり毒は海藻による物だった。
そんな中、宮廷で数々の事件を解決している猫猫の噂はある男の耳にも届く。
その男は猫猫と深い縁がある男だった。
26話のネタバレ
壬氏の元へやってきた男は「羅漢(ラカン)」という軍師だった。
切れ者だが奇異な言動をする為、壬氏も手を焼いていた。
今回はその羅漢からの依頼である。
宮廷御用達の彫金細工師が後継者を指名しないまま、息子三人に思わせぶりな遺言だけを残して亡くなったという。
その遺言に隠された秘伝の技術を探るのが猫猫の仕事だった。
早速、猫猫は武官と共に細工職人の家へ訪ねる。
中へ案内してくれたのは末っ子だった。
通された小屋は長男が形見分けされた物で、小屋の中には、中央に床に金具で固定された箪笥とテーブルが置かれていた。
不思議な配置だと感じながら、二人の兄の話も聞く事にした。
床に固定された箪笥が次男の形見分けで末っ子の三男はガラス製の金魚鉢を与えられていた。
猫猫は更に部屋を調べると窓際に置かれた棚の一部が日に焼けているのを見つける。
そこには長年何かが置かれていた跡も残っていた。
箪笥には鍵がかかっていて、渡された鍵も鍵穴に何か詰まっていて鍵が入らないという。
三人の息子から話を聞いていると母親がお茶を持ってやってきた。
三人は決まった席がある様で、それぞれ座ってお茶を飲んでいると窓から日差しが差し込みもう少しで箪笥に日が当たりそうな様子を見て、猫猫はある事に閃き実験を始めるのだった。
猫猫の予想は当たり、箪笥の鍵が開き、中に入っていた物も壊さずに取り出す事が出来た。
あとは息子の中で誰が父親の残した物から秘伝の技術を見出すかは猫猫の興味の範疇ではない。
【薬屋のひとりごと:6巻】ネタバレ
27話のネタバレ
編集中
28話のネタバレ
編集中
29話のネタバレ
編集中
30話のネタバレ
編集中
31話のネタバレ
ボヤの騒ぎにより祭具が失われたことを、李白とともに様々な観点から猫猫は考えていました。
その中で、少し気がかりな点が生まれ、猫猫は壬氏に進言することを決める。
壬氏は猫猫からの報告を受け、牛黄を褒美に猫猫に調査を依頼するのだった。

【薬屋のひとりごと:7巻】ネタバレ
32話のネタバレ
猫猫は牛黄を餌にされ祭具が失われた事に関し、事件・事故がまとめてある巻物を読み漁っていた。
調べ物をする最中、付き人の人間が祭具にまつわる話をし始め、そこで嫌な予感を感じる。
調べ物を切り上げ、祭具のある宮殿へと走り出した猫猫。
だが、途中で門番に止められてしまい・・・。

33話のネタバレ
足を怪我した猫猫は壬氏の部屋にて匿われ、怪我をした足を治療してもらっていた。
意識を取り戻した猫猫を招き、壬氏の周囲にいる高官を中心に集め、今までの出来事を整理していく。
結論は全て偶然だが、それは必然的に起こされた事故であり、事件である。
そして、事件に大きく関わりがあると考えられていた翠苓を探そうとするのだが・・・。

34話のネタバレ
結局、翠苓による事件は迷宮入り一歩手前で終わることとなり、壬氏は頭を悩ませていました。
今回の事件自体は落ち着いたため、日常はいつもどおり流れていくような時間が過ぎて・・・はいきませんでした。
玉葉妃の月の道、つまり女性特有の日が消えてしまったのです。
消えたということは、玉葉妃が懐妊した可能性が高まることに繋がる。
問題は、玉葉妃が過去に2回も毒を盛られ、命の危機に瀕することがあったことです。
壬氏は猫猫に対し、彼女の元へ赴任するよう依頼をするのでした。

35話(前編)のネタバレ
壬氏から引き受けた仕事のため、玉葉妃などがいる後宮に再び出入りすることになった猫猫。
今のところは問題なく過ごすことができているが、猫猫にとっては後宮はどうにも雰囲気が合わない。
人の噂話をしていたり、職務に全うではない者がいたりと、いつもと違うため疲れて仕方ない。
そんな時、彼女の元に1人の使者が現れる。
使者が連れてきた先にいたのは李白。
彼は今、人生最大の悩み事を抱えているようだった。

35話(後編)のネタバレ
李白の悩みは惚れた白鈴の見受け金の相談。
だが、それ以上に彼の悩みはお金が用意できたとして、彼女からそれを受け入れてもらえるかという心配のほうが勝っていた。
猫猫の見立てとして、武官である李白の肉体は問題なく、女のために出世欲もあり、さらに白鈴と2日も一緒にいてやつれてもいない。
これだけの逸材であれば問題ないと思っていた。
だが、タイミングが悪い。
なぜなら、猫猫が李白の肉体を観察していた時、壬氏がやってきてしまったのだから・・・。

36話(前編)のネタバレ
李白が猫猫に相談した悩みとは、白鈴の身請け金の事だった。
白鈴の身請け先としては悪くないと考えた猫猫は李白にお給金の程を尋ねるが、李白の回答に対し、即金で一万は欲しいと言う。
どんよりする李白を見て、猫猫は仕方なく李白に服を脱げと告げた。
李白の体が白鈴の好みかどうかを観察していると、その場に壬氏が現れる。
壬氏に何をしていたのかと問われた猫猫は、好みの体を調べるには実物を確認するのが一番、と答えた。
それを『猫猫の好みの話』だと勘違いしたであろう壬氏が猫猫に自分の体も観察するよう遠回しに告げるが、猫猫は小姐とは合わないだろうとため息をついた。
その後気分を良くした壬氏は李白を呼び出し『身請け金を肩代わりする』事を提示するが、李白はそんな事をして男と言えるだろうか、とその提案を断る。
壬氏は満足気に立ち去るが、李白がその真意を知る事は無かった。

36話(中編)のネタバレ
来月の園遊会に欲しいから、と壬子より青薔薇の用意を頼まれた猫猫。
時期的に無理だと断ろうとした猫猫だったが、それが羅漢から持ちかけられた話だと知るや否やその依頼を引き受ける。
ニヤけた片眼鏡をかち割ってやろうと、猫猫は早速青薔薇の制作を開始した。
水晶宮の水蒸風呂を改造し、そこで薔薇を育てる日々。
宦官や小蘭の助けもあり、ようやく季節外れの薔薇に蕾が膨らみ始める。
こそこそと水晶宮を彷徨く女官達を爪紅で対処し後宮の女官達に爪紅が流行る頃、薔薇は白い花びらを広げる直前となっていた。
園遊会当日、開花には至らなかったが、猫猫は青薔薇を制作する事に成功する。
悔しげに俯く猫猫だったが、壬子はこれだけでも十分だと言う。
そうして、園遊会が始まった。

36話(後編)のネタバレ
羅漢を連れ出した猫猫は、羅漢に将棋での勝負を持ちかける。
変則無し、ハンデ無しの5回勝負で、3勝した方が勝利する。
可愛い娘の頼みを断るわけが無い、と羅漢はその勝負に応じた。
そんな羅漢は賭けの代償として、自身が勝利したら自分の子になれと猫猫に告げる。
猫猫はそれに了承し、代わりに自身が勝利すれば緑青館の妓女1人を身請けするよう持ちかけ、羅漢もそれに了承した。
すると猫猫は5つの容器に酒を注ぎ、そのうち3つに懐から取り出した謎の粉を注ぐ。
猫猫曰く、3つも飲めば猛毒になりうる代物だという。
負けた方がその酒を飲み、試合を放棄したら負けという2つのルールの元、壬子達に見守られるなか、猫猫と羅漢の勝負は始まった。

37話のネタバレ
その昔、羅漢は生まれたその時から人の区別がつかなかった。
叔父から教えられた見分け方でなんとか人の区別がつくようになった頃、羅漢は長を任される。
元々将棋や碁が好きだった羅漢にとって、人が駒となるそれは何よりも面白いものだった。
そんなある日羅漢は、妓楼で無敗の妓女鳳仙と勝負をする事となる。
結果は敗北。
久方ぶりの敗北が愉悦だった羅漢は腹を抱えて笑う。
そうして鳳仙を見やったその時、羅漢は初めて人の顔を認識する。
それは、不機嫌そうな女の顔。
その日から二人は将棋と碁を繰り返すだけの逢瀬を何年も繰り返した。
いつしか鳳仙の値は上がり、三月に一度しか会えなくなってしまったある日、羅漢は鳳仙から賭けを持ちかけられる。

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